SCENE136 【睡眠知識】  アルコール依存症はレム睡眠を壊す

 3連休もあっという間に最後の日ですね。休日の時間経過は、なぜこんなに速いのか? 加えて年々、1年の経つスピードも速くなりますよね。時間管理をして、ONとOFFの切り替えを上手にしていこうと今思いながら書いています。

★今日のトピック
敗者の「がっかり」表情、勝者の脳の「喜び」に    読売新聞配信記事引用 9月4日

 脳の前頭葉と呼ばれる部位で通常より強い電気信号が現れ、自己愛(ナルシシズム)の強い人ほど反応が大きかったという。神戸市で4日開かれた日本神経科学学会など3学会の合同大会「ニューロ2010」で報告された。

 他人の幸福や不幸に対し、同じ気持ちを抱く心理状態が「共感」と呼ばれるのに対し、野球やサッカーなどの試合で勝者が敗者の悔しい表情を見て喜ぶ感情は「反共感」と呼ばれている。

 研究チームは、反共感の際、実際に反応する脳の部位を確認するため、トランプで数の大きい方が勝ちとなる単純なゲームを実施。敗者の悔しげな表情を見た勝者では、前頭葉の前部帯状回と呼ばれる部位に現れる「フィードバック関連陰性電位」という電気信号が、通常よりも強く脳波計で測定された。

 被験者に自己愛度を測る心理テストも受けてもらったところ、自己愛の強い人ほど、この電位が高くなった。一方、相手に同情しがちな人では、電位はあまり変わらなかった。

 チームの山田真希子研究員は「自己愛性人格障害など様々な対人関係障害の病態理解につながる」と話している

◆最近は女性のアルコール依存症の数も増えています。最初の一杯から、相当量飲めるくらいまでになります。依存症になると意志が弱くなり、判断力も低下するので、さらに依存度合いが高まります。悪循環の一言です。

この依存症の精神障害で一番特徴的なことは、せん妄状態です。せん妄とは、意識が混濁して現実感覚がなくなり、自分の居場所さえわからなくなってしまう状態のことです。幻覚、錯覚、知的障害などが伴います。

せん妄状態に陥った患者の睡眠を観察すると、途中の何度も中途覚醒をし、レム睡眠は減少し、深いノンレム睡眠もなくなっています。レム睡眠にもかかわらず、筋緊張が残っている異常な状態です。これが壊れたレム睡眠です。本来は身体の筋肉は弛緩するので。
この壊れたレム睡眠の状態では、骨格筋の動きをとめられないので、夢に反応して、異常な行動や、叫び声、しきりに寝言を言ったりします。

まだまだ寝酒を飲んでから寝付く人が多いのですが、お酒の量も増える可能性は高いですし、睡眠の全体の質は悪くなりますので、基本的にはやめてくださいね。