SCENE142 【睡眠とストレス】  布団に入っても眠れない時は・・・

おはようございます。九月も今週で終わりですね。また一つ年を今週とりますが、1年のスピードは年々加速度的に速くなっていますね。

★今日のトピック
脳には学習・運動が不可欠…ホルモンを取り込み  読売新聞配信記事引用 9月11日

 細胞の成長や保護に重要な栄養素となるホルモンが、脳の活動が活発な部分だけに血液中から取り込まれることを、征矢(そや)英昭・筑波大教授と西島壮(たけし)・首都大学東京助教らのグループが発見した。

 脳機能を維持するのに学習や運動などが不可欠であることを実証したもので、将来、認知症予防など脳を健康に保つためのプログラム開発につながると期待される。科学誌ニューロン最新号に掲載された。グループは、筋肉の新生や機能の維持に重要な役割を持つホルモン「IGF―1」が脳神経にも作用することに注目。しかし、血管と脳の間には「血液脳関門」という関所があり、このホルモンが脳に取り込まれる仕組みは謎だった。

 ラットの実験で、ヒゲを刺激すると神経活動が活発になる脳の部分だけに、血中からIGF―1が移動することを確認。神経活動が高まり、脳の血流量が増えることが引き金となり、特殊な酵素がIGF―1の分子を小さくして、脳の関所を通りやすくすることも突き止めた。征矢教授は「脳の神経活動そのものが強力な栄養素を取り込み、さらに脳機能が強化される好循環を生む」としている。

◆先日の「快眠講座」の講演で、睡眠についての悩みで多かったケースが、布団に入っても1〜2時間くらい寝付かれないというケースでした。24時間社会だけでなく、高ストレス社会でもあるので、日中の交感神経優位の状態が、副交感神経優位に切り替えられず、入眠できない→眠れないことに焦る→さらに交感神経が高まるというスパイラルに入ってしまいます。

 15分以内に入眠できなければ、そういう時には、ふとんからでましょう!「えっ、先生そんなことしたら睡眠時間が減るじゃないですか?」という疑問をもつ方もいると思います。

 あの有名なパブロフの犬の実験は御存知だと思います。身近なところでは、梅干を見ると唾液がでるという条件反射が我々人間にはあります。入眠時の心理的側面からみると、ふとんに入っても寝付けないという事象が継続すると、私たちの脳は、条件反応します。さらに悪循環が続くと、寝室に入ると交感神経が高まる条件反応を起こします。これを心理学では、「負の強化」といいます。 好ましくない認知→行動のスパイラルを繰り返していくうちに、ますます増幅するということです。

 ゆえに、布団の中に入れば眠るという「正の強化」をしなければなりません。そのために、まずは、15分経っても眠れなければ、布団から出て、自分が一番リラックスすることで、時間を過ごしてください。決してタバコ、寝酒は現金です。

 かならず眠くなる時がきます。むしろ「神様が自分の時間をさらにくれたんだ。」くらいの捉え方で、ゆったりと、目をつぶって複式呼吸をするだけでも、心拍などは落ち着いていきます。その状態になってふとんに入ると、寝つけます。それを継続すれば、布団に入る=入眠のサインと解釈します。