SCENE172  【睡眠と東洋医学】  漢方と中医学の違い(1)     

 おはようございます。いよいよ11月ですね。かなり冷え込んでいるので、体調管理に気をつけましょう。

てんかん>新たなメカニズム、ラット実験で発見…玉川大
毎日新聞配信記事引用 10月13日(水)

 てんかん発作を引き起こす新たな脳細胞のメカニズムを発見したと、玉川大脳科学研究所(東京都町田市)などの研究グループが13日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」で発表した。研究グループは「これまで抗てんかん薬では治療が不可能だった難治性てんかんの治療のきっかけになるのではないか」としている。

 同研究グループは、てんかん患者の中でも最も多く見られる「側頭葉てんかん」について、抗てんかん薬に効果の有無があるのは、てんかん発作のメカニズムに違いがあると考え、ラットの脳細胞の一部を切り出して実験。電気を流して人工的にてんかん発作の状態を引き起こした結果、通常時は神経細胞の活動を抑制している「介在細胞」が一時的に興奮作用に転じることを発見した。脳細胞が発生させる興奮性伝達物質の「グルタミン酸」を遮断しても同様の結果を得られたという。

 従来は介在細胞がてんかん発作を抑制すると考えられており、抗てんかん薬は、この介在細胞の働きを強化する効果があった。今回の実験では、介在細胞が他の細胞に働きかけないようにする薬を投与したところ、てんかん発作を完全に消失させることもできたという。
 研究グループ責任者の磯村宜和・玉川大教授(神経生理学)は「他の種類のてんかんでも、このメカニズムが当てはまるかを確かめたい。また興奮作用に転じた介在細胞を抑える薬をどのように投与すれば症状が治まるのかも研究していきたい」と話している。

◆みなさん、漢方と中医学は同じだと思っていませんか?

 実は、漢方は、中国で育った「中医学」を源流に独自に発展し日本で育ったのが「漢方」です。
大きな違いは、基礎理論にあります。

中医学」・・陰陽五行学説 
陰陽学説に五行論を組み合わせた自然哲学。からだのしくみや病気の進行などを。五行(木・火・土・金・水)の相関関係で説明。
診断・治療は、複雑な理論で病気の背景にあるものをとらえて、「証」を分類し、それにあった治療法を考案していく。

「漢方」・・陰陽・気血水学説
全宇宙のすべての物質、現象は陰と陽の二面性があり、相互に関係しあうという自然哲学。からだのしくみや病気の進み方も、陰と陽の二元論で説明。
診断・治療は、「この証には、この処方」というように漢方的病態認識と漢方処方が連結している。「方(処方)」と「証」は対応している。

 不眠症に対しては、「酸そう仁湯」を聞きますが、あくまでも漢方も、からだ全体をみて処方するので、専門医に受診されるのが一番です。