SCENE266 【睡眠と睡眠阻害要因】 虫歯も侮るなかれ!

 以前、睡眠阻害要因として「歯ぎしり」を説明しました。歯ぎしりをしている間は、かなりの圧力がかかり、脳が覚醒します。

 しかしそれより怖いのは、歯垢。ストレプトコッカス・ミュータンスという細菌が、糖を分解してグルガンやレバンという物質を作ります。グルガンが口内雑菌と交じり合って歯垢になります。

 よく母親から子供に口移しで離乳食を食べさせる時に、ストレプトが移り赤ちゃんの虫歯になるといわれますが、人間の唾液の殺菌力をバカにしてはいけません!そんな菌はすぐ死滅します。

 しかし歯垢が歯と歯茎の間にたまると、酸を出し歯の根元を溶かしながら、最後は入れ歯という選択しかなくなります。歯垢のせいで、歯茎も腫れ、出血を伴うこともあります。

 最悪のケースは、全て入れ歯。これは食べていても、あまりおいしくないという感想を聞いたことがあります。

 削って治せる範囲の虫歯ならいいですが、歯と歯茎の隙間に侵食する歯垢は、歯磨きだけではとれなく、クリーニングしないととれないそうです。

 その歯垢が、歯の神経まで届いてしまったら、痛みも伴い、神経を取る処置が必要となり、その間の睡眠は、深い眠りを阻害する状態になります。

 歯科と睡眠は、かなり密接に関係していることを覚えておいてくださいね。