SCENE32 【睡眠とストレス】 相手の可能性を引き出すコーチングのコツ(1)

◆今日はいきなり記事テーマから・・・
 一時コーチングの本が書店のビジネス本を埋めつくす時期がありました。特に企業の管理職に見える40〜50代の人たちが、立ち読みや購入している場面をよく見ました。部下とのコミュニケーションスキルとして書かれている本が多いのですが、私の思いは、子供さんの可能性を引き出すスキルとして利用できます。
具体的に言うと、「しなければならない」から「したい」に変え、自発的行動につなげるスキルです。

 人は過去の体験を一つの「かたまり(チャンク)」として脳にインプットする傾向があります。だから、たとえば「夏休みの旅行どうだった?」と漠然とした形で質問すると、返答も抽象的になります。「まあ、楽しかったよ」みたいな・・。そこでその「かたまりをほぐす(チャンクダウン)」質問をします。「何か楽しいことあった?」のような。こうして質問で広げて行くと、自分の中で「具体的な絵」ができてきます。これがイメージできれば、相手はとても深く聴いてくれた満足感を感じます。
 
 ひとつ注意点として、尋問みたいなコミュニケーションにならないこと。それは自己満足にすぎません。加えて、例えば、いきなり仕事観もない学生に「将来、何の仕事をしたいんだ?」みたいな大きな質問は、目覚めにステーキを出されるようなものです。

 質問は「小さくて答えられる質問」を積み重ねて行くことが大事です。大きな質問をされたほうは、今まで外に向けていた意識を、いきなり自分の内側に向けなければならないので、答えられないケースも起こります。脳は、不快なことは排除するようになっているので、せめて「一口サイズのステーキにして」あげることがコツです。

 不眠のストレスの大きな要因は、職場や家庭のコミュニケーションの問題に起因することが多いです。ちょっとしたコツを知って、以前よりスムーズなコミュニケーションになれば幸いです。