SCENE60 【睡眠と脳】 脳における情報伝達のしくみって? 

おはようございます。今朝の気温は28度、湿度60%。もうクーラーなしでは生活できませんよね。

◆リンク集にある楽天ブログにも、お時間あれば寄ってみてください。ひとこと・ふたこと自分がその日感じたことです。

多動症発生の仕組み解明=診断、新薬開発に期待―群馬大など
6月20日時事通信配信引用

 行動を抑制できず、落ち着きのない状態になる多動症が発生する仕組みを、群馬大と独ゲーテ大の共同研究チームがマウスの実験で解明した。多動症の診断や症状を抑える薬の開発に役立つ成果と期待される。欧州分子生物学機構の専門誌(電子版)に発表した。
 研究チームは、脳内のタンパク質「CIN85」に着目。正常なマウスでは、体を動かす情報を伝えるため、神経伝達物質ドーパミン神経細胞の間でボールのように放たれる。神経細胞の表面にある受容体がグローブの役割を果たしてドーパミンを受け止めると情報が伝わり、体が動き始める。CIN85は、受容体を細胞内に引き込み分解することで、運動を抑制する機能を果たしている。
 一方、CIN85をなくしたマウスでは、ドーパミンを受け止めた受容体が細胞表面にとどまるため、運動を抑制できなくなる。マウスの実験では運動量が約30%増加するなど、多動性の特徴が現れたという。
 群馬大の下川哲昭准教授は「今回の解明は、ドーパミンの量を調整する薬などの開発にもつながる」と話している。

◆なにやら難しそうな話しですが、多動症が発生するメカニズムが、マウス実験でわかったようです。このテーマは心理的アプローチでなく、脳の解明という形の研究成果に意味があると思いまうす。

◆みなさん! 脳の神経細胞って、どんな構造になっていると思いますか? 
  ・・・・アメーバーみたいに広がっていくイメージでしょうか?

まず脳の神経細胞の働きは、ある神経細胞に伝わってきた情報を次の神経細胞に伝えることです。情報の形は、細胞膜の電気的興奮(信号)です。それではどのような形で伝えるのでしょうか?

<ここがPOINTですが・・・・>
 神経細胞間は、「結合」ではなく「接合」なんです。この構造を「シナプス」とよびます。神経細胞から送られてきた電気信号を伝えるために、シナプスの隙間(シナプス間隙)に「神経伝達物質」というものが存在しています。私は最初知ったときは、驚愕に近い感動を覚えました。いま話題になっている「セロトニン」もその神経伝達物質の一つです。これが欠乏すると、「うつ病」を発症しやすいといわれています。

電気信号が神経細胞の先端に伝わると、シナプス神経伝達物質が放出されます。その物質が次の神経細胞を刺激することで、次の神経細胞に活動電位として刺激が伝わります。その放出された神経伝達物資を受け取る部分を「受容体(レセプター)」といいます。情報の千本ノックを受け取るキャッチャーのようなイメージです。(←余計わかりにくい例えですよね。笑)

簡単に言うと、神経細胞内では電気的信号として刺激が送られ、キャッチボールの距離(シナプス間隙)の所は、神経伝達物質という化学物質を介して伝わります。そして次の神経細胞に電気的信号として伝達していきます。

抗うつ剤」は、このシナプスにあるセロトニンをターゲットにしています。