SCENE198  【睡眠と睡眠阻害要因】 「肥満防止薬」実験成功…食事減らさず体重抑制  

 今日はサイエンストッピックスです。
★「肥満防止薬」実験成功…食事減らさず体重抑制 読売新聞配信記事引用 11月19日(金)

 食事の量を減らさなくても体重の増加を抑える「肥満防止薬」を合成することに、米ジョンズホプキンス大などのチームが成功した。成果は18日付米サイエンス誌に掲載された。

 チームは、人間や動物の中枢神経に作用して強い食欲を引き起こし、肥満をもたらすホルモン「グレリン」に着目。グレリンは特定の酵素の助けが必要なことから、この酵素を邪魔する物質を合成した。

 この物質を注射したマウスと、しないマウスに高脂肪のエサを与えた体重を比較した。食べる量は変わらないのに、注射したマウスの約1か月後の体重増加は10%以内にとどまったのに対し、投与しないマウスは、20%程度体重が増えた。

 合成した物質は食欲を抑えるのではなく、糖などの代謝能力を高めていた。摂取したエネルギーを消費して、体重増を抑えているらしい。

◆肥満をもたらすホルモン「グレリン」は覚えておいてくださいね。
 
 生活習慣病は毎日の積み重ねで引き起こされる病気です。死因の3分の2近くが、この病気で亡くなっています。代表的なものには、糖尿病・心臓病・高血圧です。その全ての原因が肥満にあります。

 ある調査によると、就寝時刻が遅く、睡眠時間が短くなると、肥満確率が高くなります。
睡眠不足によるからだにつながる糖尿病や高血圧につながる変化が起こります。この変化は、加齢による老化変化と同じなので、睡眠不足は老化を早めるともいえます。

 睡眠と肥満との関係って、かなり密接なものがあることを知っておいてくださいね。